児童発達支援管理者資格者の仕事内容と取得条件まとめ

放課後等デイサービスを行うにあたって必要な資格はいくつかあります。今回は、その中でも「児童発達支援管理者」の有資格者の仕事内容と資格取得条件についてまとめました。

「児童発達支援管理者」は、放課後デイサービス等の福祉施設で障がいのある子どもや保護者に支援計画をつくるのが仕事です。現場では支援者をリードすることが期待されます。

児童発達支援管理者資格を取得するには、福祉施設等での5年~8年の実務経験、または介護福祉士・社会福祉士等の国家資格が必要になります。特に、実務経験については条件が細かいので、後述している解説をご覧ください。

では、それぞれ詳しく解説していきます。

児童発達支援管理者の仕事内容

児童発達支援管理者にとって、主な職場は障がい児通所支援施設や障がい児入所施設。最近では、社会的ニーズの高まりに伴って放課後デイサービスなどで働く場合も。いずれの施設の場合でも、児童発達支援管理者が最低1人は常勤するように義務付けられています。

身体的・知的等障がいのある子どもへ、自立した日常生活のために必要な訓練や知識技能の付与等を行います。

業務内容は、

  • 保護者との面談
  • 個別の支援計画をたてる
  • 施設の運営、管理
  • 療育
  • 子どもたちの送迎

など、現場をリードする役割を担います。

なかでも、個別支援計画をたてることは児童発達支援管理者の重要な仕事です。
定期的に子どもや保護者との面談を行い、子ども自身と家族のニーズや希望を聞き取ります。その聞き取りをもとに支援内容や目標を設定。子どもはもちろん、家族への支援も行います。
保育所や学校とも連携が必要であり、現場での知識と対応力が求められる仕事が多いです。

保育所や学校とも連携が必要であり、現場での知識と対応力が求められる仕事が多いです。

児童発達支援管理者の資格取得条件

児童発達支援管理者の資格を取得するには、大きく分けて2つの条件があります。

  1. 実務経験(5年以上の相談支援業務の経験/8年以上の直接支援業務の経験)があること。または、国家資格を持ち実務経験があること
  2. 研修(講習、OJT)を修了していること

条件が細かく少しややこしいので、よく確認しておく必要があります。

実務経験の年数条件を満たしていること

従事してきた施設によって、必要な実務経験の年数が異なります。

5年以上の相談支援事業での実務経験、もしくは10年以上の直接支援業務の経験が必要です。いずれの場合も、児童または障がい者に対する支援事業に従事した期間が通算3年以上である必要があります。

相談支援事業で通算5年以上の就業経験がある場合

相談事業所や支援施設に5年以上従事し、900日以上実際に相談事業を行っている必要があります。

実務経験として認められる施設は以下のところです。

  • 地域生活支援事業
  • 障がい児相談支援事業
  • 身体障がい者更生相談所
  • 精神障がい者社会復帰施設
  • 知的障がい者更生相談所
  • 福祉事務所
  • 発達障がい者支援センター
  • 障がい児入所施設
  • 乳児院
  • 児童養護施設
  • 児童相談所
  • 児童家庭支援センター
  • 児童心理治療施設
  • 児童自立支援施設
  • 障がい者支援施設
  • 精神保健福祉センター
  • 障がい者職業センター
  • 障がい者就業・生活支援センター
  • 幼稚園、保育所、幼保連携認定こども園、義務教育学校、高等学校、特別支援学校、高等専門学校

なお、老人福祉施設、介護老人保健施設、地域包括支援センター、救護施設、更生施設など、高齢者の相談支援に従事してきた場合でも実務経験の年数として認められますが、これ以外に児童または障害者への支援業務を通算3年以上必要になります。

また、病院や診療所での相談支援も実務経験として含むことができます。
ただし、社会福祉主事、相談支援専門員等、保育士、児童指導員、障がい者社会復帰指導員であり、病院や診療所以外での相談支援を1年以上経験していることが条件です。

直接支援業務で通算8年以上の就業経験がある場合

相談所や支援施設に通算8年以上従事し、実際に直接支援を行ったのが1440日以上である必要があります。

実務経験として認められる施設は以下のところです。

  • 障がい児入所施設
  • 老人福祉施設
  • 老人居宅介護事業
  • 児童自立生活援助事業
  • 放課後児童健全育成事業
  • 子育て短期支援事業
  • 乳児家庭全戸訪問事業
  • 養育支援訪問事業
  • 地域子育て支援拠点事業
  • 一時預かり事業
  • 小規模住居型児童養育事業
  • 家庭的保育事業
  • 小規模保育事業
  • 居宅訪問型保育事業
  • 事業所内保育事業
  • 病児保育事業
  • 子育て援助活動支援事業
  • 障がい福祉サービス事業
  • 保険医療機関
  • 保険薬局
  • 訪問看護事業所
  • 特例子会社
  • 助成金受給事業所
  • 幼稚園、義務教育学校、高等学校、特別支援学校、高等専門学校

資格を持ち、実務経験の必要年数を満たしていること

児童発達支援管理者の資格を得るためには、先述した実務経験以外にも方法があります。
指定の資格を持っているか、国家資格を有して5年以上の従事経験が必要です。

実務経験を証明するためには、就業していた事業所、施設、学校等で実務経験証明を記載してもらってください。

指定されている有資格者は以下のものです。

  • 社会福祉主事用資格
  • 相談支援の業務に関する基礎的な研修を修了する等により相談支援の業務を行うために必要な知識及び技術を習得したと認められる者
  • 保育士又は国家戦略特別区域限定保育士
  • 児童指導員任用資格者
  • 精神障がい者社会復帰指導員任用資格者

いずれか1つに該当していれば、児童発達支援管理者資格の取得条件をみたしていることになります。

上記の資格を取得するには、直接支援業務の実務経験が5年以上必要です。

また、以下の国家資格を有する事業に5年以上従事し、相談支援業務または直接支援業務で通算3年以上の就業経験がある方も条件を満たしています。

  • 医師、歯科医師
  • 薬剤師
  • 保健師
  • 助産師
  • 看護師、准看護師
  • 理学療法士
  • 作業療法士
  • 社会福祉士
  • 介護福祉士
  • 視能訓練士
  • 義肢装具士
  • 歯科衛生士
  • 言語聴覚士
  • あん摩マッサージ指圧師
  • はり師、きゅう師
  • 柔道整復師
  • 管理栄養士、栄養士
  • 精神保健福祉士

必要な研修を受けること

基礎研修→OJT→実践研修を経て、正式な児童発達支援管理者になれます。

研修は、各都道府県のホームページか、委託を受けている事業所から申し込んでください。

研修とOJTの内容は以下の通りです。

基礎研修

サービス管理責任者等研修(17.5時間)、相談支援従事者初任者研修(11時間)の基礎研修を受けます。主な内容は、障がい児へのケアマネジメントや相談支援の基礎、児童福祉法、発達支援、関係機関との連携などについて研修を受けます。最新の障がい児支援の動向についても、この研修で学べます。

基礎研修は実務経験が2年未満でも研修を受けることも可能です。

OJT

上記2つの研修を受けたあと、現場で実務を行いながらの研修(OJT)を受けます

OJT後の実践研修の要件である「相談支援業務または直接支援業務に通算2年以上従事している」ことを満たすため、2年間行います。

OJTでの研修内容は、障がい福祉の動向、サービス提供について、地域連携等についてです。


サービス管理責任者等実践研修

OJTを終えたら、最後に実践研修を受けます
実践研修で行うのは、サービス提供や人材育成、他職種および地域との連携についての講義および演習です。

基礎研修とOJT、実践研修を終えれば、放課後デイサービスをはじめとする各支援施設に応募することができます。採用されれば、晴れて児童発達支援管理者です。

ただし、資格取得後も5年ごとに更新研修を受ける必要があります


例:5年以上の保育士経験があり、放課後デイサービスでの就業を目指す場合

具体的な例で、児童発達支援管理者になるまでの流れを見てみましょう。

ここでは、「過去5年間の保育士経験があり、放課後デイサービスで働くことを目指す方」を例とします。

1.実務経験の要件を確認

保育士としての実務経験が5年以上あれば要件を満たしています。(※都道府県によって必要な実務経験年数が異なる場合があります)

勤めていた保育所に、実務経験証明書を発行・記載してもらいましょう

2.所定の事業所に基礎研修の申し込み

都道府県のサイトで「障がい福祉」や「生活支援」などを扱うページで、児童発達支援管理者の基礎研修を行っている事業所を確認します。事業所のサイトで申し込み書や応募必要書類等を確認・ダウンロードし、指定されている方法にしたがって記入提出してください。

その後、事業所に指定された日程で基礎研修を受けます。なお、相談支援従事者初任研修(2日間)と児童発達支援管理者研修(2~3日間)は、同日に実施されていてもそれぞれ別に受けなければなりません。

3.OJTを2年行い、実務を行う

基礎研修を終え、修了者として支援事業所等に配置され、児童発達支援管理者の一部実務を経験します。

OJT期間は、基礎研修修了以降2年間です。

4.実践研修を受ける

OJTを終えたら、次に受けるのは所定事業所での実践研修。

実践研修を修了することで、正式な児童発達支援管理者としての資格を取得できます

5.放課後デイサービス事業所に応募する

採用されれば、児童発達支援管理者として従事することになります。

参考:大阪府/サービス管理責任者研修・児童発達支援管理者研修について
http://www.pref.osaka.lg.jp/chiikiseikatsu/shogai-chiki/sabikankensyu.html#minaoshikoushin

大阪府サービス管理責任者等研修
http://www.fine-osaka.jp/trainfo.htm

神奈川県社会福祉協議会|サービス管理責任者、児童発達支援管理者になるまでの流れ
http://www.knsyk.jp/s/hataraku/pdf/r1servicekanri_nagare1.pdf

まとめ

児童障がい福祉の現場で重要な役割を担う「児童発達支援管理者」。その資格の取得条件には、実務経験と研修の修了が必要です。

児童発達支援管理者になるまでの流れとしては、以下の通りです。

基礎研修→OJT2年→実践研修→児童発達支援管理者として支援施設に応募可能

ご自分の就業経験などと照らし合わせて、厚生労働省や各都道府県が提示している要件を必ず確認してください。

参考

厚生労働省|障害児支援に係る報酬・基準について
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000178211.pdf

厚生労働省|サービス管理責任者及び児童発達支援管理者の猶予措置について
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000187533.pdf

厚生労働省|相談支援員及びサービス管理責任者等の研修制度見直しについて
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000195407.pdf

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