鍼灸・整骨院などの治療院の経営者に、放課後等デイサービスへの参入を勧める理由

現在、鍼灸治療院や整骨院の経営者が、新規事業への参画を考えるケースが増えています。

街中を見渡すと、いたるところに整骨院や鍼灸院はたくさん。高齢化により、身体が不自由な人や、身体の不調を訴える方は増加していますが、それ以上に鍼灸・整骨院の店舗数は非常に多く、お客さんを取り合ってしまっています。

そのため、今後の鍼灸・整骨院の単体での事業売り上げに不安をもつ方が増えており、その結果として、新規事業に注目が集まっているのです。

そこで今回おすすめしたいのは、「放課後等デイサービス」への新規参入。

第二の収益の柱として新規事業を考えていらっしゃる事業主の方はもちろん、経験がなくても福祉事業に興味、関心をお持ちの経営者の方にもおすすめです。

体の不自由な人のケアに慣れていらっしゃる方には、とても相性の良い事業だと考えられます。

では、なぜ鍼灸院・整骨院の経営者には、数ある職種の中でも「放課後等デイサービス」の開業が向いているのでしょうか。また、開業によってどういったメリットがあるのかを、詳しく紹介していきます。

そもそも、放課後等デイサービスって?

放課後等デイサービスとは、障がいをもつ6歳〜18歳の就学児(小・中・高校生)が、学校の授業終了後や夏休みなどの長期休暇中に通う事ができる施設のことです。

単に預かるだけでなく、障がい児の生活能力を向上させ自立を促す事を目的としており、生活習慣の指導や自立訓練、運動療育などさまざまな角度から子どもたちをサポートしていきます。

参考:放課後等デイサービスについて

放課後等デイサービス 開業のススメ

では、鍼灸・整骨院の経営者が「放課後等デイサービス」を開業することでどのようなメリットがあるのかを、具体的に説明します。

01 身体機能の向上を図る「運動療育」のノウハウが揃っている

ちょうど成長期真っ盛りの子どもたちが集まる「放課後等デイサービス」では、運動療育は非常に重要なプログラムの一つとなります。

身体機能のサポートのプロである鍼灸・整骨院の経営者なら、子どもたちの発育や障がいのレベルに合わせて、適切な運動療育を提案することができるはずです。

そのようなスキルやノウハウが備わった人が開業しているというだけでも、圧倒的な安心感や信頼感は強まりますし、保護者の方から、お子さんの運動機能についての相談を受けたりアドバイスをする機会も増えるでしょう。今までのノウハウを生かしながら、運動療育を強みとした施設を開業できるというやりがいがあります。

02 実務は担当者に任せられるので、身体的負担が少ない

鍼灸・整骨院では、治療家としてお客様への施術を行うことがメイン業務です。身体が資本の業務であるため、時間の融通がききにくく、新規事業の立ち上げには一歩踏み出せないという経営者も少なくありません。

しかし、放課後等デイサービスの開業の場合、管理者が実務をする必要はありません。児童指導員などの有資格者がメインとなって実務に携わりますので、管理者は一歩引いた立場で運営ができるのです。

この業務形態によって、

  • 自身は治療院を運営しながら、放課後等デイサービスの実務は有資格者に任せられる。
  • 利用者に合わせた運動療育の考案に重きを置いて業務ができる。

といった、融通のきく経営方法も可能になることがメリットとして考えられます。

03 成長マーケットで需要が高い

2019年の厚生労働省の調査によると、放課後等デイサービスの利用者数は前年比で約114%増、2012年と比較すると約430%増というデータが上がっています。

日本における障がい者数も年々増加しています。その要因としては、現代における環境要因が障がいを引き起こしていること、障がいに対する認識が広まったことで、診察を受ける子どもが増加したということなどが、要因の一部として考えられています。

しかし、まだまだそういった障がい児が安心して過ごせる施設の提供ができておらず、待機状態にあるケースが多数報告されています。今の日本には、障がい者に対する手厚いサポート体制が必要なのです。

よって、放課後等デイサービスの開業は、非常に需要が高く、地域社会への貢献だけでなく、事業としても安定した運営が見込めます。

参考:なぜ、障がい者人口は年々増加しているのか

04 長期間のサポートを行え、安定した収益を確保できる

鍼灸・整骨院では、基本的にお客さんの症状が改善すれば施術は終了となり、常に新規顧客を獲得することに意識を向けたり、予約を埋めることに必死になってしまいがちです。

一方、放課後等デイサービスでは、6〜18歳の就学児を対象としているため、最大で12年間のサポートを行えます。一人あたりのサポート期間が長い施設であることから、継続して利用してもらえている限り、常に安定した収益は得ることができるのがポイントです。

また、一般的な商品やサービスと比較すると流行り廃れがなく、不況や災害にも強く安定しているという点も魅力です。

05 開業資金が少なくても参入できる

他の事業を立ち上げるためには、専門的な設備や器具の購入があり、非常に高額な資金が必要です。例えば、コンビニでは約5,000万円、コインランドリーでは約1,000万円、エステサロンでは700~1,000万円と言われており、最低でも1,000万円は用意しておかなければなりません。

一方で、福祉事業の立ち上げの場合は、特別な設備や器具はなく、テレビや家具などの小資本から始めることができるので、比較的気軽に参入しやすいのが特長です。

また、福祉事業は国や自治体からも開業を勧められている分野であることから、融資などの仕組みも整っており、資金面でのサポートも活用しやすくなっています。

まとめ

鍼灸・整骨院などの治療院がもつノウハウを強みにして開業できる、放課後等デイサービス。

地域密着型の福祉事業なので、治療院の近くで開業でき、管理がしやすいのもメリットです。

もちろん、事業としての成功や収益の確保は欠かせませんが、それだけでなく、放課後等デイサービスへの参入は、今まで以上にその地域に住む子どもたちやその家族の生活を、より深くサポートできます。

鍼灸・整骨院の治療家としては、何年にもわたって同じお客さんを相手にすることは少ないかもしれませんが、放課後等デイサービスでは、長期間にわたる発達支援を行いますので、今までに感じることのなかった新たなやりがいも得られるはずです。

放課後等デイサービスを軸にし、地域密着・ワンストップで、障害をもった人たちの支援を継続できるような、バリアフリー社会を作っていきましょう。

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